環境農業新聞を立ち上げ本年２月に創立１０年を迎えます。これは偏に多くの関係者のご支援、ご協力の賜物と感謝を申し上げます。

新年を迎えたものの何故か「おめでとう」という気持ちになれないでおります。昨年の東日本大震災、それに福島原発事故という未曽有の大災害が心に残っており、今なお岩手県、宮城県、福島県で避難を余儀なくされている方が約３３万人、厳しい寒さの中、耐え忍んでいる日本人がいます。「民間企業のＰＲになってもいいですから助けて下さい」と悲痛に満ちた陸前高田市の戸羽市長の言葉が脳裏をかすめます。

　筆者は岩手県、宮城県、福島県の被災地に何度となく足を運んで現場を見て回りました。

　ボランティアの活動や義捐金での支援を見ますと、日本人は祖国への誇りを取り戻し、祖国の育んできた輝かしい価値観を再認識する必要がある、という識者の言葉を思い出しました。政治家の言葉ではないことはハッキリしております。為政者は今こそ、この言葉を胸に政治をして欲しいものです。

　今年はこれを基本に新聞で訴えていく所存であります。ご協力、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　環境農業新聞社　成瀬一夫