アビーのCAS技術を否定する学術論文

「似非技術」と批判に“隠された真実〟

農林水産物輸出拡大の弊害に!海外への普及大 論文共同研究者の責任はー

CASで50万個冷凍し輸出
CASで50万個冷凍し輸出

  昨年8月に農林水産省は農林水産物・食品の輸出額を2020年までに1兆円規模へ拡大という目標を打ち出した。今後、目標達成にどのような技術が必要になるのかという観点で取材を進めていたら大変な問題が浮き彫りとなった。それは冷凍技術である。最近、国内外で普及している㈱アビ―で開発した「CAS(セル・アライブ・システム)」である。これは磁場を利用して凍結時に細胞を生かすというもの。ところが日本冷凍空調学会の第37回(平成21年度)学会賞で最高の学術賞を受賞した論文「食品凍結中に磁場が及ぼす効果の実験的検証」で「磁場は効果なし」と否定したため大きな誤解、混乱を招いている。アビ―を訴えた裁判に東京海洋大学の鈴木徹教授と日本冷凍空調学会の高井皓参与が証拠書類を提出、証人として出廷する(結果は裁判所で却下)という前代未聞のこともあったようだ。裁判はアビ―の全面勝訴で決着したものの、論文の「結論」が一人歩きしてアビ―の装置は似非技術などという批判に繋がり、それも末端で企業の営業マンが持ち歩いて技術否定を展開している。海外でもこの論文を英文にして「CAS」を否定しているという。そこで関係者に聞いて真実に迫ってみることにした。そこに大変ことが隠されていることも分かってきた。(時局プロジェクト取材班、本紙主幹・成瀬一夫)
  アビ―の「CAS」はNHKBS海外向けの番組で2度ほど放送されたことから海外からの引き合いが相次いで導入されている。開発したアビ―の大和田社長は「国内の農林水産業の発展のために開発したものが海外を助けることになっていることは不本意です」と語る。
 我が国の農林水産物輸出拡大目標達成に必要な冷凍、凍結、解凍技術が海外で評判を呼んで導入され、逆に日本が輸入するという事態になりそうな雲行きになっているのだ。
 冷凍空調学会で発表された「食品凍結中に磁場が及ぼす効果の実験的検証」に携わった研究者を挙げてみるとー。
 発表者は東京海洋大学の鈴木徹教授。共同研究者は東京海洋大学の竹内友里氏、益田和徳氏、渡辺学氏。東京大学の白樫了氏。水産大学の福田裕氏。九州工業大学の鶴田隆治氏。農研機構食品総合研究所の山本和貴氏。前川製作所の古賀信光氏、比留間直也氏。東洋製作所の一岡順氏。日本冷凍空調学会の高井皓氏。
 ここで疑問が一つ。共同研究者に冷凍機メーカーなど冷凍技術の競合するところが加わるのはいかがなものかという点だ。通常では考えにくい話である。いずれこれらの研究者に聞いて見ようと思うがー。
 この論文について東京海洋大学の鈴木徹教授に聞いてみた。
 「日本冷凍空調学会から研究費をもらって3年実験的検証をしました」
 確かに日本冷凍空調学会2007年6月号に食品技術分科会の活動計画として「電磁場等の食品冷凍効果に対する影響評価」として①凍結試験の継続②予備試験結果報告会の実施。但し①予備試験結果がネガティブの時、本プロジェクトは終了する。②予備試験結果がボジティブの時、コンソーシアムを組織する体制の組み換えと、新たな研究活動計画を立案すると記されている。
 さらに具体的活動事項として次のような内容を挙げている。
 18年度の予備試験(電磁場を利用した凍結試験)に引き続き、電場(高電界)を利用した凍結試験を実施する。場所:東京海洋大学品川キャンパス 試験機:高電圧発生装置を借用 海洋大の凍結試験機に組み込んで使用する。機関:6か月 予備試験結果の報告 学会内クローズドとして報告会を開催
 これを見て?と思う点を挙げると、予備試験結果会がボジティブの時は終了するとしている点だ。
それに磁場の効果云々するための凍結試験機。アビ―のCASを使っておらず、果たして効果なしという結論に結び付くのだろうか。また、アビ―の機械についてのものではないと言っているのだが、そうでもないなと疑わざるを得ないことが多々あり、日本冷凍空調学会ぐるみでアビ―のCASつぶしの研究だったのかという節も考えられる。
 この予備試験を行う以前に行われた㈱セルモ(熊本県)がアビ―を訴えた訴訟(平成15年)で、㈱セルモが鑑定の申出書を提出している。その鑑定人に「国立大学法人東京海洋大学の推薦する研究者を鑑定人として選任されたい」と届けている。
 これを国立大学法人東京海洋大学は了承していたのだろうか。平成15年には実質的に磁場印加システムが従来の急速冷凍装置に比して食品の凍結に有効であるか否かの比較評価実験を行っていたことを意味するものでそれを18年度に学会の食品技術分科会で取り上げていることも疑問を感じえない。そして21年度に学会最高の賞である「学術賞」に値するものだろうか。
 前出の鈴木徹教授は「㈱セルモから依頼され磁場の影響があるのかを検証しました」と語っている。このため鑑定人にとなったのであろう。
 さらにこの裁判に東京海洋大学の鈴木徹教授と日本冷凍空調学会の高井皓参与が平成19年12月18日、証拠申出書を提出。
 東京海洋大学の鈴木徹教授は「証すべき事実」で次のように書いている。
 「証人は、冷凍食品分析等を専門とする大学教授であり、本訴状別紙物件目録1記載の冷凍装置(以下『本件冷凍装置』という)における磁場印加システムが従来の急速冷凍装置に比して食品の凍結に有効であるか否かの比較評価実験(甲35号証=写真)を行った者の一人であるところ、①学術専門的見地から磁力が食品の凍結過程における凍結現象になんらの影響を及ぼすものではなく、冷凍装置による磁場印加が凍結食品の品質になんらの影響をもおよぼすものではないこと、及び、②当該比較評価実験による本件冷凍装置の冷凍についても、従来の急速冷凍装置の場合と比較して、凍結曲線測定(温度降下の時間的推移の測定)、凍結された食品内部の氷結晶組織の性状観察及び専門家による官能評価のいずれにおいてもその性能における有意差が認められず、本件冷凍装置は従来の急速冷凍装置と比較して凍結食品の品質になんらの影響をもおよぼすものではないのであって、CASの性能(凍結過程における凍結現象のみならず味、見た目、食感なども含む冷凍性能)に関する控訴人の被控訴人に対する説明内容が虚偽であるということを証する」。
 さらに日本冷凍空調学会の高井皓参与は次のように「証すべき事実」を述べている。
 「証人は、従前、水産・食品事業等を業とする株式会社に所属したことがあり、現在、冷凍冷蔵技術をそれに関連する学術技術の発展と普及とを目的として設立された社団法人日本冷凍空調学会に所属しており、本件冷凍装置における磁場印加システムが従来の急速冷凍装置に比して食品の凍結に有効であるか否かの比較評価実験(甲35)を行った者の一人であるところ、①当該比較評価実験を行った際、本件冷凍装置は、メンテナンス状態が良好で、装置本来の能力を発揮しうる状態であったこと、②本件冷凍装置の構成部品やその歯一状況及び電気回路からして、本件冷凍装置は、従来の急速冷凍装置と比較して、磁力を発生させるCAS装置部分のみにおいて構造上の相違があるのであって本件冷凍装置が菓子専用の装置であるとはいえないこと、並びに、③本件冷凍装置の売買代金が従来の急速冷凍装置と比較して明らかに高額であり、売買目的物の財産的価値と売買代金との等価性の著しい欠如が認められることを証する」。
 国立大学の先生や学会関係者が企業同士の裁判に片方ンの鑑定人、証人として出廷すること事態になんら問題はないのだろうか。
 次に(社)日本冷凍空調学会事業委員会・食品冷凍事業委員会は全国7か所で「電磁場凍結装置の検証試験結果」の講演会を行うことを多くのマスコミに流され、そこにアビ―の技術は「似非科学」で「その科学的無根拠を明かす講演」と記していた。
 これについて東京海洋大学の鈴木徹教授は「これは私のミスでした。本当に軽率だったと反省しています」と言うが、㈱アビ―の顧問弁護士からの中止要請で、結局、止めざるを得なかった。
 しかし、アビ―のCASは似非科学ということは多くの人に植え付けられたかも知れない。
 そこでどのような抗議だったのか、その回答はどのようなないようだったのかを㈱アビ―の大和田社長に見せて欲しいと頼んだが「もう済んだことですし、関係研究者も人間です。その将来もあるので」と出し渋っていた。
 国内の農産物輸出に重要な装置であり我が国農林水産業の救世主になるかも知れません。問題をあやふやにしておくよりハッキリ事実関係を知っておきたいとの要請で出してもらった。
 大和田社長は「とんでもない文章が飛び交っている事実を把握し、警告書を関係者に送付しました」と前置きしながら回答を見せてくれた。
 要約すると次のような回答であった。
 ▽日本冷凍空調学会
 ・このセミナーはアビ―という特定企業や製品を攻撃対象としたものではありません。
 ・マスコミ向けの案内文は東京海洋大学の准教授が個人的に送信したものであり、同准教授は当会の会員でもありませんから、当会が責任を問われるものではないはずです。
 東京海洋大学の准教授
 ・東京海洋大学学長より口頭で「厳重注意」処分を受けました。
 ・CAS技術なるものがアビ―様の技術を指す言葉であることを承知していなかった。
 ・学内教員からの依頼は受けざるを得なかった。
 ・当該学会の会員でもない私がこの件の技術など全く分かっていなかった。
 ・極めて不適切な行いをしましたことについて、改めて深くお詫びを申し上げます。
 このように見てくると、「アビ―が開発したCASは効果ない」という見解を日本冷凍空調学会は今でも持っており、まさにアビ―潰し一色に染まっているような印象を強くした。
 「磁場には効果ない。アビ―の装置も急速冷凍機となんら変わらない。ただ素晴らしいソフトと高級エンジンが搭載されているから急速冷凍もいいものになっているだけ」(東京海洋大学・鈴木徹教授)。
 さらに検証はつづく。
 

 

 

生しらすをCAS処理で実績伸ばす

  和歌山県有田川町のコスモス作業所

山﨑貞子理事長
山﨑貞子理事長

 CAS(セル・アライブ・システム)を導入して冷凍加工で実績を挙げている和歌山県有田郡有田川町の社会福祉法人きびコスモス会コスモス作業所=山﨑貞子理事長・和歌山県有田郡有田川町庄1040番6、電話0737(52)8560=を訪ねた。「ぜひCAS導入現場に行ってみたい」という元農林水産省農林水産技術会議事務局長を務めた岩元睦夫氏も同行。和歌山県有田川町(ありだがわちょう)はみかんの産地としても全国に知られ、和歌山県中央部の有田郡にあり、2006年1月1日吉備町・金屋町・清水町が新設合併して誕生した町である。
 和歌山県道22号線沿い、コーナン吉備店の手前、県道をはさみ「どんどん広場」の前にある社会福祉法人きびコスモス会コスモス作業所。
 山﨑貞子理事長、宮尾隆弘主任・仕入れ担当・評議員が出迎えてくれ、挨拶した後、CAS冷凍現場へ。
 現場で働いている方は30名程度。その半数が重度の知的障害者。
 「非常に真面目で言われたことをきちっとやってくれる」という宮尾隆弘さん。
 「知的障害の息子さんを持つ山﨑貞子理事長。母親の気持ちをよく知っています。素晴らしい女性です」と販売担当の女性は言う。
 一つのトレ―にいちごを一個ずつ立てて並べているので記者は「大変な作業ですね」と言ったら岩元さんは「訓練の一つ。冷凍にすることと関係ないと思うよ」と言う。「すごい集中力でこなしています」と見事に綺麗にイチゴは並んでいた。
 作業所にあるCAS装置に見間違い防止のスイッチを特別に取り付けている。アビ―の保冷庫がずらっと並んでおり、そこにCAS凍結した商品を詰め込めれている。
 「今、生しらすの作業を行っているので、そちらにいきましょう」という宮尾さんの案内で現場に。
 「和歌山県湯浅湾で水揚げされた生しらすを鮮度を落とさない状態でCAS凍結します。今まで漁師の食べ物とされていましたが、水揚げ直後の生しらすをCAS凍結にかけることで年中、皆様方にお届けすることが出来るようになりました」と宮尾さんは嬉しそうに説明する。
 農林水産省の地下1階の第1食堂にも入っている生しらすはここから届けられていることを知る記者も納得。仕事は分担して洗って、量を計り、袋詰め等々を行ってCAS凍結に運ぶ。
 また、漁獲後鮮度を保てずなかなか流通に乗らない足赤エビも雑賀崎湾で水揚げされ、生きた状態のままCAS凍結にかけて鮮度を確保。旬の味を閉じ込めている。これも評判が良く、東京の新木場にある日本活魚㈱もこの足赤エビを仕入れている。
 半年前に日本活魚を訪ねて知ったが「CAS凍結のものは鮮度を保ち一流料亭や飲食店に出しているが評判はいいですよ」と日本活魚㈱の金井?典仕入部長も太鼓判を押していた。
 岩元さんも宮尾さんの説明にうなずきながら作業現場を見て回った。
 その後、山﨑貞子理事長に岩元さんがいろいろ質問した。
 CAS凍結を導入したきっかけについて山﨑理事長は「テレビを見て、これだと思って電話したが、なかなか通じないのでアビ―の本社に行きました。そこで大和田社長から相当の資金が必要になりますよと言われ、いくらと言わないので、そのまま帰ってきたのです。これまでいろいろなシステムを見て検討したのですがどうもしっくりこない。どうしてもCAS凍結が必要と思っていた時に主人が買ってこい。屋敷や土地を売ってもある程度のお金を作ることができるというので、再びアビ―本社に向かったのです。
事業内容を説明し、CAS凍結で新たな事業、知的障害者が働ける作業所にして地域に貢献していきたいので、ぜひ売って欲しいと頼んだわけです。
 大和田社長は分かりました。一度、現場を見に行きましょうということになり、この建設中だった作業所を見に来てくれたのです」と導入した当時を思い出しながら山﨑理事長は語る。
 大和田社長に言われるまま必要な機械設備を設置。費用は「ここまで知的障害者の面倒を見て頑張っているコスモス会作業所と山﨑貞子理事長の熱意に感服したと言ってプレゼントして頂いたのです」と言う。
 山﨑理事長は「CAS凍結のお陰でいろいろ勉強させて頂き、商品化も進めております」と嬉しそうに語る。
 「CAS凍結の効果についていろいろな論議がなされているが、もう少し突っ込んで技術検証する必要がある。水に微弱なエネルギーを与えることによって、水の物性が変わることは分かっている。磁場や電磁場も同じことが言えるので、初めから否定するような検証はいかがかと思う」と岩元睦夫氏は感想を述べる。
 さらに山﨑理事長は「アビ―の大和田社長に恩返しするために新しい商品を開発して最中です」と地域活性化のためにも役立つ商品開発に取り組んでいることをチラッと話していた。どんな商品なのか楽しみである。
 最後に山﨑理事長は岩元睦夫氏に「今後とも冷凍食品、技術的なことをもっと教えて頂きたい」とお願いしていた。
 玄関前で記念写真を撮って社会福祉法人きびコスモス会コスモス作業所を後にした。
 

岩元睦夫氏と記念撮影
岩元睦夫氏と記念撮影

島根県海士町、4月にCAS増設

若者のU,Iターン現象で雇用面で大きな成果

白いかに人気
白いかに人気

 ㈱アビ―のCAS機能付き凍結装置を導入した島根県海士町の「ふるさと海士」(山内道雄社長=海士町町長)は地場水産物など高付加価値製品の販売実績を伸ばしているが、今年さらにコンパクトな凍結装置や高性能の保管庫である調和振動保管庫が増設した。
 これは生産・販売の伸びに伴って関連設備の増強が必要になったための措置。
 「ふるさと海士」は島根県海士町が主体となって地元の企業、団体、個人などで地域振興を目指して平成17年に設立された第3セクターの企業。
 海士町には、岩ガキや白いかなど特産の水産物があるにもかかわらず、離島(隠岐の島)という物流面のハンディもあってなかなか販売実績が上がらなかった。
 今では水産物以外に農産品、塩などのブランド品が次々と開発され、これらの製品の良さの評判が高まり、販路も北海道から沖縄まで広がっている。さらに、米国やアラブ首長国連邦、ドバイ、シンガポール、台湾など、各国への輸出も活発に行われている。
 まさに農林水産省の「攻めの農政」「農林水産物輸出拡大」を実践している地域の一つである。
 地元に働き場ができたことで、若者のU、Iターン現象も起き、雇用の面でも大きな成果を上げている。
 山内町長も施政方針で「CAS凍結センターは、新たな商品ニーズの対処やいわがき『春香』の50万個生産に対応すべく小型のCAS凍結機の導入と10坪型の大型冷凍保管庫等の整備をこのほど終えたところである」と語っている。
 CASの否定論文を見て導入を諦めたところも多いようだが、論文を書いた共同研究者はどのように思っているのだろうか。その辺りを取材する予定だ。


 

平成26年度春の叙勲

第3回日本の農業と食のシンポジウム

 第3回日本の農業と食のシンポジウムは3月15日、16日の両日、日本豊受自然農・NPO法人元氣農業開発機構・日本ホメオパシー医学協会主催で京都市・西陣織会館において盛大に開催された。シンポジウムは「生命(いのち)の源、自然農と自然食」をテーマに盛り沢山の内容を盛り込み、日本農業の再生に向けて力強いものとなり、食原病を克服するために自然農の重要性が強調された。

  シンポジウムの冒頭、由井寅子大会長が挨拶に立ち、「ドイツ発祥の自然治療であるホメオパシーを行っていて、西洋人と違って日本人はなかなか治りにくいことに気づいたことがあります。これは予防接種を多く打たれていること、戦後の罪悪感教育政策の影響で罪悪感が植え付けられていることなどにも原因がありますが、食の問題の影響も大きいです。アトピーや喘息の子供が、食の問題の影響も大きいです。アトピーや喘息の子供が、食を変えた途端にみるみる良くなったということを目の当たりにして、農薬や人工肥料を多く使った農作物によって健康を害しているということがわかったのです。東日本大震災で、私が東北に赴いた時、一番必要とされた援助は、食糧、特に野菜でした。それで、私自身が本格的に農業をやろうと思い、日本豊受自然農を立ち上げたのです。伊豆の函南の土地で野菜を、北海道の洞爺ではハーブを作って、日本人の食と健康を支えるべく取り組んでいます。ここで育った野菜やハーブは、農薬や化学肥料を全く使っていないのにもかかわらず、よく育っています。現在、日本を復興していくためにも、自然型農業を広めることを目標にしています。そして、女性が積極的に農業に従事していこうという運動も進めています。皆さん、食べた物が自分の体になり、命となります。体に余計な毒を入れないように願っています。私の患者達も、豊受自然農の野菜を食べて、症状が改善しています。ホメオパシー療法で、私は発達障害者の症状改善を主に取り組み、予防接種が原因であることを知りました。そして、予防接種を打たせないようにする活動をしてきたため、批判もたくさん受けてきました。しかし、私たちがしたいことは、誰も止められません。私の切なる願いは、野菜も人も、各々が自然に戻ることです。豊受自然農を代表して、挨拶させていただきました」と語った。
 会場に地球型の風船が回され、由井大会長によって、開会を告げる太鼓が高らかに鳴らされ本大会がスタートした。
 講演のトップを切ってプログ「ねずさんのひとりごと」で有名な小名木善行氏(日本の心を伝える会代表、国史研究会代表)が「古来から日本人が大切にしてきた農と食」と題して絶妙な語り口で「日本人の豊かさや素晴らしさは、すでに縄文時代の生活や食からも伺い知ることができます」と語りながら世界最古の石器が青森から発見されたこと。縄文時代は、クッキーなど、豊かな食文化があったこと。古代から木や森を大切にして、優れた治水・土木・木造建築技術を持っていたことなどについて語った。
 次いで日本豊受自然農で従事している米丸輝久氏が「自然な種にこだわった農業」、吉岡健生氏が「不耕起栽培への取り組み 植物や土壌生物との共同作業」、豊受自然農で食品加工を担当しているシェフの田中澄人氏から「自然農の食材を用いたレトルト総菜の研究・開発」と題して事例発表を行った。(詳細は4面、5面に掲載)。
 午後の講演は元農林水産省農林水産技術会議事務局長の岩元睦夫氏が登壇し「自然との共生社会における『農』の役割」と題して「成熟した日本社会のこれからの課題は『持続可能社会』が大きなテーマ。持続可能社会を実現させるのは、低炭素社会(省エネ)、自然共生社会、循環型社会(リサイクル)の実現が不可欠。共生社会における農の役割を熱く語った。
 講演の最後に由井寅子大会会長(日本豊受自然農代表)が「自然な農業と自然な食へ 現在の農業の問題とその解決策」と題して講演。
 由井代表は今の日本人は罪悪感を持っている人が多いと指摘しながら予防接種が多くの慢性病や発達障害の原因になっている(医原病)、化学物質まみれの食事(食原病)を、自然のものに変えると症状が大きく改善することを強調。
 さらに豊受自然農の 農業では、会長が長年取り組んできたホメオパシー療法の理論がふんだんに取り入れられ、ハーブエキスやレメディーが大きな成果を上げていることを紹介した。その他、様々な環境対策のためのサポートチンクチャーや、野菜から作られた化粧 品、太陽熱・地熱発電を使った新工場の建設などに関しても発表された。ホメオパシー自然農の研究は、ますます発展しつつある。 農薬や化粧品による害がホメオパシーによって改善されたケースも発表された。
 その後、パネルディスカッションを行い、パネリストが一人ずつ話を行い、初日のシンポジウムを閉じた。
 2日目は初日の模様をダイジェストで上映された後、由井大会会長による挨拶、各講演者による発表、パネルディスカッションが繰り広げられた。

 

 

食品ロス削減シンポジウム

講演する農水省食料産業局食品産業環境対策室の長野麻子室長
講演する農水省食料産業局食品産業環境対策室の長野麻子室長

  食品ロス削減シンポジウム「食べものに、もったいないを、もういちど。」が3月26日午後1時30分から東京・内幸町のイイノホールにおいて農林水産省、バイオマス資源総合利用推進協議会共催で開催した。会場は関係者約500名が参加し、関係省庁が協力して食品ロス削減に向けて積極的な運動を展開していく決意を新たにした。

 消費者庁の阿南久長官は食品ロス削減に関する意見交換会「取りまとめ」を紹介。それによると食品廃棄物は年間1,700万トン、うち食品ロスは約500~800万トン。食品ロスの約半分が家庭からということを強調した。阿南長官は消費者庁としての取組を紹介しながら意見交換会を受けて当面、①「食品ロス」の認知度アップ②期限表示の理解度アップ③事業者の取組状況の紹介④外食における食べ切り運動をあげ、消費者、外食事業者、小売事業者に要望事項をまとめ協力を願うとした。
 次に農林水産省食料産業局食品産業環境対策の長野麻子室長が「NO―FOODL PROJECTの推進について」と題して講演した。
 長野室長は「ここ数カ月で食べ切りを実践している姿になった」と笑いを誘った後、講演に入った。世界には栄養不足人口は、減少傾向ではあるが依然として8億4千万人と高水準であり、アジアが6割。世界人口の8人に1人の割合。栄養不足により、発展途上国で5歳になる前に命を落とす子供の数は年間五百万人と指摘。さらにFAOの報告によると、農業生産から消費に至るフードチェーン全体で、世界の生産量の3分の1にあたる約13億トンの食料が毎年廃棄。食品廃棄物にかかる経済的コストは約7500億ドル。欧州では2014年を「ヨーロッパ反食品廃棄物年」と位置づけ、2020年までに半減させるための資源効率化の促進対策を加盟国に義務付けている。EU加盟国は消費者向けキャンペーンを実施している。
 農林水産省として食品リサイクル法に基づく努力目標として「発生抑制の目標値」を設定。平成24年4月から16業種について暫定目標値と言う扱いで2年間試行。今年は26業種に対象を拡大して本格展開を予定している。また、納品期限見直しパイロットプロジェクトを実施し、返品や食品ロス削減量を効果測定した。35社に参加してもらったと語った。その結果、飲料約四万トン(約71億円)菓子約0・1万トン(約16億円)、合計約4万トン(約87億円)になった。
 平成26年度の取組について①納品期限緩和(飲料・賞味期間180日以上の菓子は「賞味期間の2分の1残し」以下の納品期限を推奨。180日未満の菓子は販売期限の延長含め納品期限緩和の方法を検討)②賞味期限(生産・衛生技術、包装技術の進展を踏まえ、賞味期限を延長 賞味期限設定の考え方等を消費者に情報提供 消費者の理解を得ながら、賞味期限の年月表示化)③日配品(フードチェーン全体での具体的なロス削減方策を検討 消費・賞味期限までが短いものの売切りを促進する「もったいないポイント」の付与実験)④消費者理解(食品ロス削減国民運動を推進 「ろすのん」を活用した取組、期限表示のわかりやすい説明等を推進)をあげた。
 「もったいない」発祥国として世界に日本の取組を6省庁連携して発信していきたいと語りながら農林水産省でも食べきり運動を推進するために職員食堂でポスターとテーブルトップを設置して職員に食品ロス削減の取組を呼び掛けているところです。会社の社員食堂にも活用していただきたいと要請した。
 次に公益法人流通経済研究所の加藤弘貴専務理事が「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチームでの検討結果について」と題して講演。
最後にパネルディスカッションを行った。



 

「スマート農業の実現に向けた研究会」中間まとめ

  3月27日午後3時から農林水産省会議室に置いて「スマート農業の実現に向けた研究会」の中間まとめを公表した。記者懇談会には農林水産省大臣官房の別所智博技術総括審議官、農林水産技術会議事務局の中谷誠研究統括官、生産局農産部技術普及課の松岡謙二生産資材対策室長らが出席し、別所技術総括審議官から説明が行われた。

  この研究会は平成25年11月に立ち上げ、ロボット技術やICT等の先端技術を活用し、超省力化や高品質生産等を可能にする新たな農業である「スマート農業」の実現に向けて、経済界等の協力を得て検討してきた。
 それによると、ロボット技術やICTの導入によりもたらされる新たな農業の姿を5つの方向性に整理。
 ①超省力・大規模生産の実現 トラクター等の農業機械の自動走行の実現により、規模限界を打破 
 ②作物の能力を最大限に発揮 センシング技術や過去のデータを活用したきめ細やかな栽培(精密農業)により、従来にない多収・高品質生産を実現
 ③きつい作業、危険な作業から解放 収穫物の積み下ろし等重労働をアシストスーツにより軽労化、負担の大きな畦畔等の除草作業を自動化 
 ④誰もが取り組みやすい農業を実現
 ⑤消費者・実需者に安心と信頼を提供 生産情報のクラウドシステムによる提供等により、産地と消費者・実需者を直結
 さらにスマート農業の実現に向けたロードマップについては次のように示した。
 将来像を実現していくためには、土地利用型作物、園芸、畜産といった品目毎に導入が期待される技術を整理し、相互関係・相乗効果等を意識しながら現場導入に向けて具体的な取組を進めて行くことが必要である。
 トラクターの自動走行等の特に重要な技術分野については、3年後、5年後または長期的に開発すべき技術(マイルストーン)を明確にし、さらに、その実現に向けて必要な各種の取組をロードマップに整理した上で、関係者が協力して取組むこととする。
 このロードマップについては、今回は案として提示したもので、最新の知見等を踏まえつつ、引き続き具体化等を図ることが重要である。
 別所技術総括審議官は超省力化・大規模生産の実現について「高精度GPSによる自動走行システム等の導入により、農業機械の夜間走行、複数走行、自動走行などを実現。具体的には作業ピーク時の夜間作業等が可能に。田植機の場合、運転アシストシステムにより、苗継ぎ等で中断することなく移植作業が一人で可能に。さらに有人―無人協調システムの複数走行により、限られた作期に作業できる規模を拡大」と説明。
 さらにスマート農業がもたらす新たな日本農業の展開について次のように語った。
 先端技術を活用し、超省力化によりこれまでにない大規模経営が実現できる。また、農作業の技術習得が容易となり、やる気のある若者、女性など農業の新たな担い手・労働力を確保できる。さらに経営者が販路拡大や新商品開発に取り組める環境を構築することにより、経営が多角化、発展に繋がる。高品質で信頼される農産物を安定的に生産することで、世界に冠たるジャパンブランドを世界に発信することができる。ノウハウのデータ化・知財化により農業を知識産業化させ、我が国農業のノウハウの輸出のほか、農機・資材等の農業周辺産業をソリューションビジネス化させることになる」などと語った。
 

 

 

御池鐵工所、『ドラムチッパー』シリーズ新発売

ドラムチッパー
ドラムチッパー

 ㈱御池鐵工所=小林由和社長・広島県福山市神辺町川南396‐2、?084(963)5500=はこのほど間伐材・林地残材・剪定材・製材廃材等のチップ化を行う新製品木材切削チッパー「ドラムチッパー」MDRシリーズを開発した。同社では「放置された間伐材等をチップ化することによって、製紙原料、ボード原料、エネルギー源として有効活用ができ森林の活性化、再生化を図ることができる」としている。

 未利用資源の有効利用をめざす㈱御池鐵工所によると、間伐材・林地残材・剪定材・製材廃材等をロータリーカッターで処理していたが、さらに供給装置の改良や剛性を高めたローター構造にすることで口径の大きな材料にも対応ができ、大量に安定した切削チップを製造するドラムチッパー機を開発したとしている。
 さらに「シンプルな構造であるためメンテナンスも容易。バイオマスボイラーによる各種工場の熱源、バイオマス発電用としてのエネルギー多様化とCO2の削減や森林の活性化による環境改善の一翼を担っていきたい」と話している。
 用途として【サーマルリサイクル】①バイオマス蒸気ボイラー用燃料、バイオマス発電用燃料など。【マテリアルリサイクル】製紙原料、ボード原料、木質ペレット原料など。
 木材切削チッパー「ドラムチッパー」MDRシリーズの特徴はつぎのとおり。
▼高い剛性のため、高い耐久性を誇る。
▼メンテナンスが容易にできるシンプルな構造となっており、消耗品である回転刃はインパクトレンチでスムーズに交換できる。
▼投入口が大きいため木材が入りやすく、さらに油圧で昇降する2つの押さえローラーによって確実に送り込む為、切削チップが安定して大量に生産できる。
▼コンパクトな設計のため、小スペースにも設置可能。
▼投入スピード・刃先の出寸法・スクリーンの変更で、切削チップの大きさ・厚さが調節可能。
▼最大直径450mm~750mmまで切削可能。(仕様表をご参考下さい)
▼MIIKE独自の合理的な構造なため、生産量当たりの消費電力が少なくて済む。
 御池鐵工所は地球環境を守るために、未利用資源の有効利用をテーマに、破砕・粉砕、選別、乾燥・造粒すべての工程において、プラントの設計から製造・施工・メンテナンスに至るまで、一貫体制で行えるという特徴を有している。
 また、社内テスト工場が2棟あり、設備見学及び材料の持ち込みで実証試験も行うことができるとしている。
 木質系ペレット製造システムは全国で導入され地方自治体からも高い評価を得ている。



 

    インナーチャイルドの癒し ①

     日本人に、今必要なもの  

インナーチャイルド」という聞き慣れない言葉。調べると「内なる子供」と訳されているが、分かりやすく言うと「子供時代の記憶や心情、感傷のこと」を指すとのこと。今まで生きてきた中で知らずに心に抱え込んでいる心の傷である。誰しも傷つかずに生きてきた人はいないはずである。自分に語りかけ、自分や周りの人々を癒してゆく道しるべでもある。その「インナーチャイルド」について特集してみた。(本紙主幹・成瀬一夫)

 「今、日本は危機的な状況に立たされている。人も、国も、自然環境も、農業もみんな病んでいる。それを解決するためにもっとも必要なことは、一人ひとりが自分の心を見つめてインナーチャイルドを癒すこと」。
 力強く語られたこの言葉を耳にしたのは、昨年12月、日本ホメオパシー医学協会が主催するコングレス(学術大会)でのことだった。
 声の主は、同協会の会長、由井寅子氏。
 由井会長は、日本で最初にホメオパシーを紹介した人物として知られている。
 ホメオパシーとの出会いについて、由井会長は次のように語る。
「私は28歳で英国へ渡り、テレビ局の仕事をしました。そして、過労死してもいいというほどがむしゃらに働きました。そのせいか、潰瘍性大腸炎を患うことになり、長い間苦しむことになりました。あらゆる治療を試みましたが功を奏さず、万策尽きて絶望していたとき、偶然にホメオパシーと出会いました。そして驚くべきことに、たった4粒の砂糖玉(レメディー)を摂っただけで、見事に治ってしまったのです。その後、私はホメオパシーに人生をかけることにし、二人の子供を育てながら、日本人はまだだれも勉強をしていなかったホメオパシーの学校に5年間通いました。そしてホメオパス(ホメオパシー療法家)となり日本に帰り、自己治癒力を触発し、自らが治るという、ホメオパシーを教える学校を設立することになったのです。今から18年前のことです」。
 ホメオパシーは「同種療法」などと和訳されているが、簡単に言えば、ある症状を呈する病気に対しては、その症状と同じ症状を引き起こす物質を摂ることで治癒されるという原理に基づいている。
  ただし、その物質をそのまま摂るのではない。まず、水で百倍に薄めながら激しく振るという作業(希釈振盪と呼ばれる)を何回も繰り返す。その結果、ついには原物質がまったく入っていない「ただの水」となる。その水を砂糖玉に浸したものが、ホメオパシーで用いられる「レメディー」だ。
 常識的に考えれば、「ただの水」を浸しただけの砂糖玉が効くわけがないのだが、先日のコングレスでは、この「砂糖玉」によってあらゆる病気が治癒されていく事実が数多く発表されており、大きな衝撃を受けた。
とりわけゲストとしてキューバから招かれたグスタフ・ブラチョ博士の講演によれば、キューバで毎年ハリケーンの時期に多くの人が発症して大きな被害と犠牲を出してきた感染症「レプトスピラ症」に対し、230万人にレメディーを投与したところ、顕著な予防的成果をあげたという。キューバでは国がホメオパシーを積極的に推進しているというし、インドでは国民的な医療のひとつになっている。他にも世界中の有名人がホメオパシーを愛用していることは、知る人ぞ知る事実だ。一時期、ホメオパシーはインチキだと騒がれたが、それは事実を無視した偏見である。私たちは事実を事実として見つめる目と勇気を持たなければならない。
 さて、そんなホメオパシーの道を歩んできた由井会長が、ここ最近声高々に主張しているのが「インナーチャイルド」だ。いったいホメオパシーとインナーチャイルドとはどのような関係があるのだろうか?
 由井会長がインナーチャイルドにかける姿勢は尋常ではない。それはここ数年に執筆された本を見てもわかる。
『インナーチャイルドが叫んでる!』、『愛じゃ!人生をかけて人を愛するのじゃ!』、『インナーチャイルドが待っている!』、『インナーチャイルドが願ってる!』、『インナーチャイルド癒しの実践DVD』、『感情日記』など、立て続けにインナーチャイルド関係の本を世に送っているのだ(いずれもホメオパシー出版刊)。
「インナーチャイルド」とは、幼少期において、主に親から(とりわけ母親から)受けた虐待や言葉の暴力によって傷(トラウマ)を受けた心であり、トラウマを受けたときから成長が止まったままでいる「自分の中の子供」のことである。
 親から虐待を受けたり愛されなかったりしたインナーチャイルドは、そのときの辛い感情を抑圧させている。それは悲しみであり、怒りであり、ときには罪悪感であったりする。
 由井会長は語る。
「私は母親から『おまえはいらん子だった』と言われて育ちました。そのために自分は生きる価値がないと感じていました。テレビ局で過労死してもいいというほど働いていたのも、実は過労死によって自分なんて死んでしまえばいいという、私のインナーチャイルドがそう思わせていたのです」
 なるほど、これはある意味で自殺行為と言えるのではないだろうか。
 子どもにとって、親は絶対的な存在であるため、親の価値観を絶対的なものとして信じてしまう。親から嫌われたくない一心で、感情を抑圧して育つ。その価値観どおりにならない子はダメな子だと罪悪感を植え付けられて、大人になっていく。
罪悪感に苦しんでいる間は、自分自身を大事にすることはできない。自分で自分を責め「私は生きている価値はない、消えてしまいたい」と思うようになる。そのような気持ちでは、決して人も大事にする事はできないし、知らずに人を責めてしまうだろう。愛されたいから、自分がダメで欠点があるから頑張る、それが他人を裁くことにつながっていく。まさに悪循環である。
 また、虐待を受けてインナーチャイルドを抱えた母親は、同じように自分の子供にも虐待をしてしまうという。これはインナーチャイルドの連鎖だ。そうしてインナーチャイルドを抱えた人が世の中に増えていったらどうなってしまうのか。社会はますます病んでしまうだろう。インナーチャイルドによって心がすさんでしまえば、自然を愛する気持ちもなくなり、自然環境も悪くなってしまうだろう。
 こう考えていくと、確かに由井会長が言う通りではないだろうか。すなわち、人を、国を、自然環境を、農業を病ませている根本にあるのは、インナーチャイルドなのだ。それを癒すことで何が自然な生き方かわかるようになる。自然とともにその人らしく、その国らしく生き、自然農を行うことが真の日本の復興である。
 だからこそ、一人一人のインナ―チャイルド癒しの重要性を由井会長は訴えている。それは、ご自身もインナーチャイルドを抱えていたことから、ライフワークにせざるを得ない時もあったと思う。それだからこそ、人の怒り、憎しみ、死にたいほどの悲しみ、自分で自分を苦しめている人の気持ちが、痛いほどわかるのであろう。それだからこそ、それを解放して解決に向かう癒し方もわかるのであろう。そんな由井会長は、まさに「インナーチャイルド癒し」のプロであるといえるだろう。
 先日のコングレスでも触れていたことだが、日本人が日本に誇りを持てず、罪悪感さえ抱いているのは、戦後他国によって植え付けられた意図的な政策に由来すると由井会長は語り、それもインナーチャイルドを形成させる深刻な土壌になっているという。
 自分を愛せない人が他者を愛することなどできないように、自国を愛することができない国民が、どうして他国を愛することができるだろう? 真の世界平和は、お互いに愛し合うこと、自分の国も他の国も愛することによってこそ、実現するはずだ。これはインナーチャイルド問題の考え方とまったく同じであろう。
由井会長は、「ZENメソッド(三次元処方)」と呼ばれるホメオパシーのアプローチ方法を独自に編み出している。これは肉体・精神・魂の3つの側面から癒すメソッドだ。すなわち、肉体だけを見るホメオパシー療法ではなく、精神と魂をも癒すことによって、人は真の健康を取り戻すことができるということである。言い換えれば、レメディーの処方だけでなく、精神と魂の病をも癒していく方向が求められているのである。この「精神と魂の病」の代表が、インナーチャイルドということになるのだろう。
 ホメオパシーを最初に日本に紹介したように、由井会長は常に先見の明を持って時代を読み取り実行していく。最近の由井会長の活動から読み取れることは、自然農の推進とともに心も自然にもどす「インナーチャイルドの癒しが求められる時代が必ずやってくる」ということである。
     (つづく)



 

角道謙一元農林水産事務次官、逝去

   気配りの人 故角道氏との想い出 ④

 故角道謙一氏(元農林水産事務次官、元農林中金理事長)のお別れ会は2月5日正午から東京・帝国ホテルにおいて行われる。
 角道謙一氏は昨年12月5日、心不全で死去、86歳。葬儀は近親者のみで営まれた。
 角道氏の死去で農林水産事務次官経験者の死去はここ7年で7名にのぼる。何故、農水省の事務次官経験者は長生きできないのだろう。それは兎も角として角道氏の思い出を記して冥福を祈りたい。
 享年86歳だから長生きしたと思う。筆者は角道謙一氏と出会ったのは、通産省担当記者から農林省担当に変わった昭和52年の秋であった。私の実父が林野庁の殉職者となったため高尾山で慰霊式が執り行われ、遺族としてまた農林記者会代表参列したことがきっかけ。 
 夕方から遺族を慰める会が都内で行われ、母親と一緒に出席。目の前に藍原義邦林野庁長官と角道謙一次長が座っている。藍原長官は若いころ北海道黒松内営林署署長を務め、その時、父親は庶務課長であった。父親は全日本スキー連盟公認の指導委員でもあり黒松内町にあった国有林にスキー場を開設、大会やスキーのランク付けの審査委員長も務めていた。私のスキーの腕前は自分なりに自信を持っていたが、父親の点数が厳しくなかなか1級に昇格できず悔しい想いをした。自分より下手な人が昇格しているのにー。藍原署長とも顔見知りで藍原さんの子供たちともよく遊んでいた。
 遺族を慰める会で藍原長官は「何か歌ってくれないか。貴方が歌ったら私も北の宿からを歌うから」と言われ、音痴で知られる私に言うのである。 
 母親から腕を引っ張られ、「宴会ではないので止めなさい」と言われ、躊躇したが「長官が歌うと約束しているのに逃げるわけにはいかない。よし同期の桜を林野の桜に替えて歌います」と言って、同じ林野の庭に咲く。見事散りましよう国のためと殉職者の遺族が見守る中で歌った。
 芸人になろうとしたという角道謙一氏は役人と思えないほどの長髪。私の替え歌をじっと聴いていた。角道さんと初めて会った時であった。
 その後、農林省で私のことを「遺族、遺族」と呼ぶ。ある日、私は「遺族と言うなら遺族証を出してください」というと「分かった遺族証を出してあげる」と当時、大臣官房長であった角道さんが言って実行してくれた。 
 最初は営林局の発行であったが、手続きが面倒だからと言って「林野庁発行」に切り替えてくれた。この「遺族証」は地方取材が多かったので林野庁の宿泊施設は内部料金で泊まれ、家族を連れた色々なところを利用させてもらった。安月給時代だったので助かった。
 角道さんの配慮に感謝している次第だ。
 角道さんが官房長の時に山形県の鹿野道彦氏が農林水産大臣、中川正一氏が農林政務次官。
 大臣会見の時に、私は「色々お話を聞いているが、官房長が用意したペーパーを読んでいるだけで、鹿野農政としてのキャッチフレーズは」と聞くと鹿野大臣は「明るい農村」と答えると会見場はNHKの番組と重なったことで笑いがこぼれた。 
 鹿野大臣と角道官房長が並んで大臣室に。廊下で写真を撮っていたら角道官房長はニコッと笑い、私のことを少々説明したようだった。
 2,3日経った頃に分庁舎で新聞記者を集め大臣招宴が行われた。その時のことだった。
 鹿野大臣が「会見の時、貴方が一番厳しい質問だった。貴方が私の立場なら何をすべきか」と逆質問された。
 私は「まず一つ。農協の声イコール農民の声ではない。現場の生の声を知るべきだ。2つ目は農林水産省の将来担う若手がどのような考えを持っているのかを聞くこと。3つ目は大臣、政務次官の役割を明確にして農政の舵取りを行うこと。政務次官は農林大臣と同じように幹部を呼んで説明を受けているが、役所の幹部も戸惑っているのではなかろうか。大臣がやれないことを補うのが政務次官の役割ではなかろうか」と言うと鹿野大臣は政務次官の2人を呼んで「ちょっと意見を聞いて」と言うと中川昭一政務次官と参議院からの政務次官を呼んだ。
 私は今、一番気にしていることだが中川昭一政務次官に「一升瓶を持って2階から8階まで歩いて各課長以下の人たちにいろいろな話を聞くべき」語ったことである。あまり飲めない中川昭一政務次官は本当に実行した。これには驚いた。マスコミから「中川さんはよく省内を酔っ払って歩いている」と評判になってしまった。本人は麻布高校、東大、興銀にいた人で、酒の方は下戸状態。一寸、飲んでも眠たくなる体質。その人に酒を飲むように言ったことと中川一郎大先生の行き付けの飲み屋に連れて行ってくれたりして、そこでまた注文付けたりして困らせてしまった。2度も農林水産大臣を務め、通産大臣、大蔵大臣も経験し、首相候補だったのにー。
 もう一人の政務次官に「医者だから農業にあまり関わりないような感じだが、農作業事故で年間何人死んでいるのか知っていますか。400人もおり、事故は農繁期に続出している状況知っていますか。医者の立場にもあるのなら関係者から一度でも対策を聞くべきではないでしょうか」と言ってしまった。その政務次官は「今後のテーマにしていきたい」と答えていた。その光景を角道さんは「やっているな」と言う顔をして時々、見ている。決して近寄らなかった。
 農林中金理事長の時に当時、食糧庁需給課長を務めていた上木嘉郎氏から紹介された藤田さなえ歌手を連れて角道理事長室に。役員受付でカメラは持ち込んでは困りますと言われ置いたが、角道理事長から私はよく写真を撮っているのを知っていたので「成瀬さん、記念写真を撮って頂戴」と注文された。理由をいうとすぐカメラを持ってくるように指示。いい写真を撮ることができた。いろいろな場所で記念写真も撮ったが、いつも「遺族」を気にかけてくれた。最高顧問に就任した時も「一度遊びに来なさいよ」言われ、新しいビルの最高顧問室に行って近況報告。「母親は元気かい。身体に気を付けなさいよ」と励まされた。ご冥福をお祈りして、角道謙一氏の追悼の記しとしたい。
       合掌

 世界初の凍結技術 細胞を生かす「CAS」

連日、アビー本社に内外から来客、四條家の殿様も視察し解凍の刺身に驚き

四條家の殿様・四條隆彦氏(左)とアビーの大和田哲男社長
四條家の殿様・四條隆彦氏(左)とアビーの大和田哲男社長

  医学界も認めた世界初の細胞を生かす技術〝CAS″が内外各地で好評を博している。微弱振動を与えながら急速に凍結することで、細胞組織の変性を防ぐ。解凍したら食感も良く、風味もあるし、ドリップがでないと評判がいい。回転寿司をチェーン展開している企業からも問い合わせがあり、連日、研究視察に来社する企業などで賑わっている。温暖化の影響で鮮度を保持する技術が今後注目されるであろう。一度、CASを使った農水産物を食して見てはどうかという識者も少なくない。
   連日、多くの方々がアビ―の細胞組織を生かすCAS技術を見学に訪れているが、調理師業界で有名な四條中納言山蔭嫡流四條司家四十一代・四條隆 彦氏も11月28日午後に訪問し、研究などを視察するとともに解凍したに生ガキやサンマの刺身などを試食した。 
 四条家の殿様である四條隆彦氏は「試食する前は冷凍物には変わりないものと思っていましたが食感も歯ごたえあり、風味もある。細胞が生きていることを実感しました」と称え、同行した一般社団法人日本経済人懇話会の神谷光徳会長とともに㈱アビ―の大和田哲男社長の開発した経緯などの説明を聞いた。
 日本の和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたこともあり、我が国の農林水産物の輸出拡大を推進する上で欠かせないのが輸出方法。それを後押しする技術が「急速冷凍装置に細胞を生かすCAS装置を組み合わせて凍結すると、従来の凍結技術で損なわれていた食材の鮮度、食感、旨味、色味などを保持し、再現することができる」というもので、期待は高まる。
 それを四條家の殿様が絶賛した。
 「初め聞いた時はこれほどとは思わなかった」と語り、常識を覆す製品で、世界から注目を浴びている事実に納得の表情を見せていた。
 四條家と全国日本調理師技能士会連合会では1月26日に東京・明治神宮神楽殿で新年事始め「庖丁初め俎開き」が行われる。
 また12月12日午後に岩手県大船渡市三陸町の「三陸とれたて市場」の八木健一郎社長と漁師のおつまみ研究所の内田允俊所長が㈱アビ―を訪問。
 席上、八木社長は「CASを導入して4か月ぐらい経ちます。他社の人などから『アビ―の機械は電気代がものすごくかかる』と言われていたので、心配していた。結果は全くでした」とうわさを否定した。八木社長は現在、「世界初の技術〝CAS〟。最新の凍結機で、今までは不可能とされた『水揚げ直後のおいしさ』を氷の世界に閉じ込めてお届け。〝旬感凍結″の驚きを体感してください」とPRしていることを明らかにした。
 また、八木社長はCASの良さを3つ挙げた。それは①細胞組織構造が壊れにくい②食感・風味を損ないにくい③乾燥・凍結変性をしにくい④ドリップの抑制・高保水性というもの。
 今後、アビ―と電気代がかるという風評や様々な悪評を覆すうえでいろいろな装置を取り付け、データをとっていきたいと語っていた。
 「三陸とれたて市場」を拡大させていくために農産物も取り扱っていく方針と語っていた。
 アビ―のCAS装置、凍結機を見学する人は相次いでいる。遠いところでは沖縄から北海道からと連日あわただしい状況だ。
 大和田社長は「お陰さまでようやく借金を返済でき、いよいよ事業好転の兆しが見え始めました。来期は海外での引き合いも相次ぐのでそれなりの利益を出せるものと見ております」と語っている。
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 アビ―の「CAS」(セル・アライブ・システム)は海産物、畜産物、農産物、加工食品・調理食品に使用されている。
 海産物の使用 これまでの急速冷凍技術は、遠洋で獲れたマグロの鮮度を最大限に保つには大変有効なものです。しかし、残念ながら漁獲されたばかりのマグロが持つ素材の美味しさをそのまま維持し、再生させるのは難しいことでした。
 それが、アビ―で独自開発したCAS機能を用いた急速冷凍技術によって鮮度と美味しさを同時にとじ込め、解凍後は獲れたての状態にかぎりなく近い「生マグロ品質」に戻すことが可能になった。
 CASは、生の食品だけではなく、もちろん調理済み食品にも利用できる。焼き立て、揚げたて、握りたて。さまざまな活用方法を創出。中華料理や麺類でもCAS機能が活躍。おせちも作り立ての味をそのままに料理人の真心を届けること可能に。江戸前寿司では握りたての味を再現し、ネタの新鮮さが活きている。
 

全て解凍した食品を試食
全て解凍した食品を試食

   三陸とれたて市場の八木健一郎社長(右端)、漁師のおつまみ研究所の内田允俊所長(右から2人目)

    農林水産事務次官の怪 ③

大手術で元気な木田滋樹元官房技術総括審議官の巻

大臣官房技術総括審議官の時の木田氏。大手術後、種苗センター理事長を務めてから就任。
大臣官房技術総括審議官の時の木田氏。大手術後、種苗センター理事長を務めてから就任。
みずほ音頭を歌った藤田さなえさんが後ろ左のポスターに。表敬訪問の際、照れる木田課長(当時)。どこか千葉大の元学長に似ている感じ。
みずほ音頭を歌った藤田さなえさんが後ろ左のポスターに。表敬訪問の際、照れる木田課長(当時)。どこか千葉大の元学長に似ている感じ。

 歴代の農林水産事務次官でカラーに染まらず若い頃役者志望だったという髪を長くしていた角道謙一氏(農林中金最高顧問)が12月5日に他界した。この方と思い出は数多くあり、勇気づけられたことも多々あった。ご冥福を祈るばかりだ。
 今回は農林水産省を実質的に支えていると言われる農林水産技官の幹部について書いて見ることにした。
 昭和52年に通産ペンクラブから農林記者会に転属した記者は、農水省農産園芸局(現生産局)の農産課はじめ肥料機械課、花き果樹課、種苗課、生産対策推進室、農林水産技術会議事務局などを主な担当であった。
 ある日、岩波書店の「農産物輸入」という本を読んで、そこに登場する赤鬼が農産課の木田滋樹課長(後に官房技術総括審議官)であることが分かり、随分親しくなってからであった。「おい、スキーに一緒に行くか」と誘われ、「北海道出身だから腕前は相当のものだよ」と言うと「本当かな。飲べえ~だからな」と言われながら同行。農水省正面玄関から深夜、大型バスで新潟の魚沼に。
 朝方に着いてスキー場に。すると木田課長のスキー靴が割れた。「昨年、須賀田企画課長(故人)が腕を脱臼したし、変な予感するので今日は滑らない」と言ってスキー小屋に。カメラを肩にかけながらスキーを楽しんで記念写真も撮って楽しんだ。夜は若い人たちと宴会。若い人たち(現幹部に)と盛り上がろうとしていたら「木田課長一人で寂しがっているから」と言うことでお付き合い。その夏に変な予感が的中しまう。
 農水省の官房審議官に就任した矢先に木田滋樹審議官の姿が見えない。その時、こっそりと「虎ノ門病院。今日しかないよ」と後任の吉村農産課長に教えられ、見舞いに。本人に「元気ではないか」と言うと「明日手術だから元気は当たり前」と笑う木田氏だった。食道と胃を切る大手術だった。成功率数%しかないと吉村課長から十数時間かかるのではとまで聞いていたので気が気ではなかった。
  数ヵ月後、農水省で「おーい」という言葉に後ろ振り返ると木田審議官ではないか。「幽霊ではー。ちゃんと足があるね」と再会のときの言葉。その光景、今でも忘れられない。
 「彼から仕事をとったら駄目になる」と言い続けた木田氏の先輩である武政邦夫氏(農林水産省農林水産技術会議事務局長、農林公庫理事、大日本農会会長)は平成24年9月28日に病気療養中に逝去した。「ゴルフに行く時は奥さんが高速道路のサービスエリアまで送り迎え」と亭主関白だった武政邦夫氏。武政氏の父親は埼玉県岡部町長を務めた方で亡くなった時の葬儀に2000名を超える参列者。それだけ有名な町長だった。
 その武政氏に会いに行くと必ず「いい酒があるから持って行ってよ」といつも頂いていたので亡くなったと聞いて本当に残念に思っている。享年73歳だった。しかし、皇居で勲章を受章した時記念写真を撮ってあげられて良かったと思っている。
 さて木田氏の話に戻してー。大変な手術したのにも関わらず元気に生研機構理事、日本施設園芸協会会長などを務め、今でも植物工場展示会に顔を出し、講演などもこなしている。
 木田滋樹氏も平成23年秋の叙勲で瑞宝中綬章を受章。勿論、皇居で記念写真は撮った。
 或る人は「キチガイ部落の酋長」「日本のブッシュ大統領」と呼ぶ人もいるが福岡県出身と言うこともあり九州大学にと薦められたが北大に。九州出身ということもあり、岩元睦夫氏(東海農政局長、農水省農林水産技術会議事務局長、国際農林水産研究センター理事長、農林水産先端技術産業振興センター理事長などを務め現合併した公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会参与)との親交も深い。
 大手術をして胃と食道がない木田滋樹氏。「一生分の酒は飲んだ」と言うが、今でも嗜む程度、飲めるようになったようだ。
手術後は「小腸の働きで食べても搾られて口から出てくるのでやっかいだった」と笑う木田氏。長生きして欲しい一人である。     (成瀬)


 

農水省正面玄関からバスで新潟・魚沼のスキー場に木田農産課長(当時)。右から2人目が川合花き・施設園芸推進室長(現在)。左端が筆者
農水省正面玄関からバスで新潟・魚沼のスキー場に木田農産課長(当時)。右から2人目が川合花き・施設園芸推進室長(現在)。左端が筆者

  ホメオパシーの時代、幕開けへ

ホメオパシー医学協会、第14回コングレス、明治記念会館で開催

由井寅子大会会長
由井寅子大会会長

 日本ホメオパシー医学協会(JPHMA)=由井寅子会長・東京都世田谷区池尻2-30-14、電話03(5779)7411=は12月7日、8日の両日、東京・渋谷区の明治神宮会館において第14回JPHMAコングレスを「愛とサイエンスの融合ホメオパシー」をテーマに盛大に開催した。参加者は2日間で約1800名にのぼった。今回のコングレスはインドでホメオパシーを広めるマンチャンダ博士、キューバで国上げて病気予防にホメオパシーを使ったブラチョ博士の講演があり、国内来賓の医師などからホメオパシーの必要性が述べられ、ホメオパシー時代の幕開けを予感させる大会となった。(関連記事4面、5面、6面に掲載)
   2日間にわたる第14回コングレスはホメオパシー療法、自然農法による農業を広めるために意義あるものとなった。ホメオパシーでの症例発表や海外から参加した博士からも日本での普及に手助けしたいとの話もありいよいよホメオパシーの出番、時代到来ということを予感させるものとなった。
 「明治神宮会館で開催出来たことを嬉しく思う」と語る由井寅子大会会長は2日間にわたり熱い語り口で、「愛とサイエンスの融合ホメオパシー」を意識した講演を行った。中でもキューバのブラチョ博士、インドのマンチャンダ博士が日本に駆けつけてくれたことに感謝している気持を素直に表現し「ホメオパシーを広めるため助けてくれることを約束してくれました」と語ると大きな声援が飛んだ。海外、国内の来賓からホメオパシー療法が日本で統合医療の中心になってこそ国民の医療費負担を軽減できるとの強いメッセジーが寄せられていた。
 由井会長は「ホメオパシーを認めたガンジーさんは素晴らしい。日本も同じようになればと願っています。18年前の日本には、ホメオパスが私一人しかいませんでした。今では600名のホメオパスが育っています。私はもう一人ではありません。みんなと一緒にホメオパシーを広げていく。ハーネマンに助けられた命ですから、ホメオパシーのために私の人生を捧げて頑張ってきました。インドやキューバなど、他国のホメオパスが助けてくれなければここまで頑張れませんでした。日本は、他国に比べれば、ホメオパシーの歴史はまだまだ浅いです。しかし、薬害に苦しむ多くの日本人を診てきたことで、日本でのホメオパシーの研究が急速に発展を遂げました。私が難病患者を目の当たりにするたび、常にハーネマンに問いかけてきました。『症状があれば病気は治せる』とハーネマンは言いました。症状がある限り、私が持つ技術で、苦しむ人々を治していきたい。そして、ホメオパシーで身体・心・魂を治し、一人一人一生懸命、ご自分の人生を生きられるように願います」と語った。
 また、由井会長は「すべてのものを自然に戻すホメオパシー ~自然型農業の実践と医原病のケース~」と題して講演した。その中で遺伝子組み換え作物など、不自然な食物が増えている昨今、「日本と日本人を復興するカギは自然農にある」と強調した。
 今回の国内来賓に2人の医師が参加し、ホメオパシー療法に注目していることや必ず世間もホメオパシーの重要性を認識するようになるだろうとう趣旨の話が展開され、ホメオパシーを広める上で心強いものになったことは間違いないだろう。今後、普及に拍車をかける機運が盛り上がるコングレスとなったようだ。

      農林水産事務次官の怪 ②

  揉みあげの鶴岡俊彦元事務次官との想い出

 農水省事務次官の怪」と題する2弾。記者は農林記者会に所属し農水省の幹部と色々農政談義をしてきた。仕事柄、地方取材を毎月一度は行っており、いつも1週間は地方に足を運んでいたものだ。久しぶりに農水省に行くと幹部から「最近姿をいなかったがどこにいっていたのか」と聞かれることが多かった。「東北を回っていた」「北海道に2週間近く行っていた」「九州の各県を回っていた」など答えると「部屋で地方の状況を聞かせてくれ」と何回となく官房長や事務次官室に足を運んだ。「ビールぐらい出るのだろうね」というと「勿論だ」と言うので地方報告を兼ねて懇親を深めてきた。
 今回は鶴岡俊彦元事務次官の思い出を簡単に記してみたい。揉み上げの叔父さんで有名だったが、国会答弁でよく社会党の山口議員から「答弁がよく聞こえないがー」とのやり取りがあったほど物静かな人で滅多に声を荒げることもなく、笑った顔を見たこともないという人であった。
 ところが事務次官室で広島県の農林水産部長に赴任する人と懇談している時だった。競馬の話をしている時に赴任する人に「何故分からないことに頷くのか」と一喝。「それなりの立場になった時に癖が出るから注意せよ」というのである。上に立つ人間として自分で分からない事柄に頷いてはいけないと言うことを言っていたのだ。
 笑顔を見たことがないというマスコミが多かったが決してそうでもなかった。よく笑っていた。私に山本農林水産大臣から頂いた鞄をプレゼントしてくれた時も嬉しそうに笑っていた。人事の話の時も笑いながらペーパーをこっそりとー。当時秘書課長は「これは駄目です」というと「予定変更の原稿だから」と言いながら手渡してくれた。
 久しぶりに再会した時だった。明治神宮記念館で新嘗祭が行われた日。「よう、元気か」というのでよく見ると痩せている鶴岡氏だった。
 「病気でもしたのですか」と聞くと「腹を切ったよ」とニッコリ。控え室に同行し色々聞かれた。幹部全員いるところでだ。「最近の農林水産省はどうだ」「地方の状況は」など色々聞かれた。帰りに昼食を幹部全員と行うことになっていたのに「今日は彼と飯を食うから」と言って私に「どの車だ」と言いながら近寄ってくる。汚い車だったが安全運転でKKR竹橋会館に。その時だった。「中央線に飛び込み自殺を図った紀内当時食糧庁管理部長のことを思い出し語っている時に頬から涙を流し「本当に残念だ。政治と農協の板ばさみになってどうしょうもないような状況に追い込まれた」とー。初めて涙顔を人前で見せた鶴岡氏。それから数年後に他界した。出身地の香川県丸亀市に銅像があるとのこと。いつか訪れて見たいと思っている。合掌   (成瀬)

 

鶴岡事務次官から大臣のお土産を頂く本紙主幹
鶴岡事務次官から大臣のお土産を頂く本紙主幹

   日本環境ビジネス推進機構設立へ

        1月30日午後4時から四谷・弘済会館で準備会

山本良一東大名誉教授
山本良一東大名誉教授

 地球温暖化対策を具体的に展開することを目指す民間版の団体が設立されることになった。その団体は「日本環境ビジネス推進機構」。設立準備会を1月30日午後4時から東京・四谷の弘済会で開催することになっている。
  地球温暖化は年々進み世界中の科学者も警告を発している。CO2の削減に各国でいろいろな対策を講じているものの一向に止められない状況にある。我が国の地球温暖化研究の第1人者である山本良一東京大学名誉教授は「地球温暖化は地獄3丁目にきている。今、行動しなければ間に合わない。大変な事態を招く」と警告している。その山本良一氏を会長に、顧問、相談役に環境省、国土交通省、農水省OB、法曹界の実力者などを連ね、解決に有効な技術を有している企業を総結集し、実証試験、コンテスト、学術発表会等を開催し、技術を評価して環境ビジネスを推進していくとしている。核になる団体は一般社団法人日本経済人懇話会、一般社団法人経営革新協会、NPO法人元氣農業開発機構、関係マスコミなどとなっている。
 設立準備会は挨拶、設立趣旨説明、山本良一東京大学名誉教授の講演、環境ビジネスモデルプレゼンテーションの式次第で行われる。定員は100名。参加料は無料(事前登録制)。懇親会は4000円。申込み先は環境新聞事業部 酒井 電話03(3359)5349

25年秋の叙勲でふくしま中央森林組合の渡辺一夫元組合長に旭日単光章

喜びの渡辺夫妻
喜びの渡辺夫妻

 25年秋の叙勲で脱原発を考え地域エネルギークリーンエネルギー、ローカルエネルギー、一村一エネルギーを目指し、太陽光、風力、小水力などのエネルギーについて6万坪の森の利用を考えている元ふくしま中央森林組合長の渡辺一夫氏に旭日単光章が贈られた。

オービットエナジーグループがアグリビジネス創出フェアに出展

 オービットエナジーグループ=東京都港区高輪3‐22‐4アイワビル3F、☎03(6721)7980=は水の性質を触媒で変化させた混合水(ハイブリット水)50%と燃料油(重油・灯油)50%を撹拌混合(混合燃料)させ新燃料ハイブリット「HNF50」を製造することに成功させ、これまで海外を中心に販売しているが、さらに燃料50%削減可能という画期的な省エネボイラーを開発し、販売を開始する。さらには、水素製造装置、太陽光集光システム(太陽光を集光し分波、太陽光のまま各部屋に分光するシステム)、水素ボイラー、高効率ボイラー発電システムなどの開発に成功し販売を近く開始する。

     

     太陽光集光システム、水素製造装置にも注目

 

 太陽光集光システムは、月光まで追尾する自動追尾システムを装着し夜間にはLED併用で一日中必要な灯りをコントロールする。同社では、開発したボイラーを人口太陽と位置付け、火光を集光し水素を製造し、かつ、各部屋への予備電源、電灯に使用するシステムを開発済みである。光の分配は当然の事、紫外線などをコントロールできる点や太陽光の熱をそのまま分配できる点により、各地域の全ての農作物、施設園芸に対応する。導入後は電力不要の驚くシステムである。さらに省エネボイラー暖房機併用により施設園芸における収穫率向上、高付加価値が可能になり、これらのシステム導入で燃料費削減は最低でも50%を大きく超え施設園芸に大きな貢献が期待できる。また省エネボイラーの火力で水素製造し、同ボイラーへサイクルさせる事で化石燃料は起動時だけ使用燃焼させ発電をする一貫システム、水素サイクルボイラーなどを利用しバイオマスボイラー発電機などを続けて発表、発売していくという。現行の水用触媒に加えリファイナリング触媒や無機用、有機用の開発により重油やパーム油を軽質化する事にも成功している。これらはいずれもアグリビジネス創出フェア2013に出展し、行政、関係大学、研究機関、企業、施設園芸関係者に製品について詳しく説明していくとしている。
 新燃料ハイブリット「HNF50」は、水を触媒変化させ水の性質を変え、さらにクラスターを微小化した活性水とハイブリット触媒液とを混合することで水の性質を変える。その液体と重油や灯油とを混合可能にした新燃料だ。熱量も通常の燃料と同等。
 これまでの乳化剤や添加剤で乳化するW/O、O/Wエマルジョンと異なり、混合比(30~50%)はもとより、燃焼温度の低下、失火などの問題が生じない。
 新燃料ハイブリット「HNF50」は水由来であるためコストの削減、CO2の削減、NOXの削減を可能になるとしている。
 これまでの実証試験で装置にて製造された燃料費は重油で約31%、灯油で約33%のコストダウンが図れ、一般的な燃焼機で最低10%の導入者コストダウンを保障している。地球温暖化の原因であるCO2を最大44%削減、またNOX(窒素酸化物)の削減、PM(粒子状物質)など70%強も大幅に削減出来たというデータも得ている。
 燃焼効率の良さについて同社では「ハイブリット燃料の粒子は30ミクロン~130ミクロンの油粒子と、10ミクロン~30ミクロンのハイブリット水の組合せである。その燃料をさらに特殊ノズルで細かく微粒子状にしてボイラーへ送り込むことによって、全ての粒子が10ミクロン以下になることで、潰れにくい粒子となり高温域で著しく細分微粒化されることになる。結果、周囲の空気との混合が著しく向上する。

 

    新燃料ハイブリット製造装置は3タイプ
 

新燃料ハイブリット「HNF50」の製造装置はHNF50‐200、HNF50‐400、HNF50‐800の3タイプがある。
 新燃料ハイブリット「HNF50」の特徴は次の通り。
 ▽バージンオイルと同等の燃焼力が得られる▽色々な燃料(重油・灯油など)と混合できる▽燃料費を大幅に削減できる▽CO2排出量の削減対策になる▽窒素酸化物(NOX)、粒子状物質(PM)の排出対策になる▽ボイラーのスス対策が軽減できる▽乳化剤を使用しない▽「着火しにくい」「燃焼にムラがあり安定しない」「発熱量が低く燃焼効率が悪い」「省エネ効果が少ない」「現在の燃焼装置のままで使用できない」などの問題が生じない▽長期間の保存が出来る▽製造装置は、取扱い方が簡単。スペースをとらない。全自動化ができる。
 次に開発した省エネエネボイラーの最大の特徴は燃料費を大幅に削減できるというものだ。他社同等品と比較して50%以上を実現している。
 同社ではコストダウンだけで導入コストを2年で回収が可能と説明している。CO2、NOX、SOXを大幅に削減について同社では「ハイブリット燃料技術によって証明された各種削減率。現在ご使用の装置と同スペックでハイコストパフォーマンスを実現しました」と説明。提案しているHBシリーズはディーゼルエンジン燃焼技術に基づき多数の新しい燃焼技術を採用しているという。
 今回、開発したボイラーは燃料消費量が1・8㍑/h~3・7㍑/hという驚くべき少量でありながら熱出力75,000kcal/h~100,000kcalを実現。
 さらに排気ユニット(別売り)を使用することで通常は外気に排気してしまう熱源を効率よく使用できるとしている。
 開発したボイラーの概要はつぎのとおり。
【HBO4‐SA1】
▽熱出力87・2kw ▽熱出力75,000kcal/h ▽上昇温度43/38℃ ▽電熱面積4.59㎡ ▽送風量100/115?/min ▽燃料消費量1・8L/h ▽精製水消費量1・8L/h ▽使用燃料灯油 ▽電源AC200V 三相50/60Hz ▽装置外形700×1,850×1270mm ▽消耗品精製水カートリッジ ▽付属品制御盤 吹出しダクト Coセンサー 温度センサー 燃焼安全制御装置 加熱防止制御 過負荷保護装置 ▽別売り品排気ユニット(排気温利用ユニット)
【HBO4‐SA2】
▽熱出力116kw ▽熱出力100,000kcal/h ▽上昇温度35/30℃ ▽電熱面積5.42㎡ ▽送風量165/190?/min ▽燃料消費量3・7L/h ▽精製水消費量3・7L/h ▽使用燃料灯油 ▽電源AC200V 三相50/60Hz ▽装置外形700×2,370×1,270mm ▽消耗品精製水カートリッジ ▽付属品制御盤 吹出しダクト Coセンサー 温度センサー 燃焼安全制御装置 加熱防止制御 過負荷保護装置 ▽別売り品排気ユニット(排気温利用ユニット)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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